目覚めの一粒誕生秘話
~ 単なる思い込みだった・・・。~


長野県は小梅の一大産地。
アサイ食品では創業より、カリカリの食感でおなじみの『カリカリ小梅』の製造販売を柱に営んで参りました。
その製品は100%業務用。
みなさんご存知ないでしょうが、業務用の小梅製品の場合1kg当たりの粒数が多い小粒の小梅が売れ筋となっており1kg当たりの粒数が少ない大玉の小梅は敬遠され、毎年在庫が増える一方でした。
ある時、同業者と話していると、やはり同様の悩みを抱えたその方がポツリとこんなことを言いました。

「大粒の小梅の方が食べ応えがあっておいしいのにな~」

この言葉がヒントになりました。

『大玉の梅は売れない』

そう思い込んでおりました。

しかし、よく見ると小梅より大きな梅漬けの個装品がスーパーやホームセンターなんかに並んでいます。
売れないという事はないはずです。
そこで、業務用とは味付けを替え、塩分も控えめにし、多くの方が食べやすいであろう味にしました。

そして、業務用販売ではなく一般消費者向けの商品
【目覚めの一粒】
が誕生しました。

このネーミングも他の候補がありましたが、常に各ご家庭の食卓に置いてあり、朝は必ず食べてほしいという想いがあったため【目覚めの一粒】に決定しました。
発売当初は、全く売れませんでした。
それでも日が経つにつれ演歌曲がヒットするように、1度食べた方がリピーターとなりじわりじわりと売れるようになっていきました。
ありがたいことに産直所などで購入された県外の方から直接電話があり、送って欲しいという依頼も増えてきました。
(現在はネット販売と地元産直所と地元スーパーのみの販売となっております。)
以前は在庫となり困りものだった大玉の小梅が、逆に毎年足りないという状況になっています。
この大玉が足りなくなった場合、商品を切らしてはいけないので、その下のサイズの小梅に変更して販売を続けるのですが、サイズを変えると売れ行きが鈍くなることに気づきました。
新物の漬け込みが終わり大玉に切り替わると再び【目覚めの一粒】の動きも良くなります。
やっぱり食べ応えのある大玉の方が一般消費者の方にはよかったんですね。
その後【目覚めの一粒】に続き、【信州の青いダイヤ】【わたしたちワケありなの】【福々梅】が誕生しました。

【目覚めの一粒】おかげさまで今では、子供からご年配の方まで幅広く親しまれアサイ食品の看板商品となっております。

(有)アサイ食品 代表取締役 浅井一昭